ドルコスト平均法を知らぬ者は、投資生活の土俵にすらあがれない!

お金の投資

『ドルコスト平均法』という言葉を知っていますか?

投資をする上で、必ずと言っていいほど覚えるべき言葉のひとつです。

この言葉を知っているのか知らぬかの差は、天と地の差があると思います。

これから資産運用を始めようとする方のために、解説していきたいと思います。

①『ドルコスト平均法』とは?

『ドルコスト平均法』とは、
価格が変動する金融商品を常に定期的に、かつ一定の金額ずつ購入していく投資の手法です。

価格が変動する金融商品を定期的に一定の数量を購入することを「定量購入法」といいますが、
それに対して、『ドルコスト平均法』は「定額購入法」といわれる場合もあります。

一定の金額を購入するということは、
金融商品の価格が低いときには購入量は多くなり、逆に価格が高いときは購入量が少なくなります。

『ドルコスト平均法』の手法を採用する場合には、長期的な目線で継続して投資をすることが大切です。

また、購入タイミングである時間を分散させることによって、
金融商品の価格変動のリスクを緩和する手法とも考えられます。

つまり、投資期間が長期間になればなるほど、その効果が表れやすくなるため
「時間を味方につける投資手法」ともいえます。

そのため積立投資なら『ドルコスト平均法』の恩恵を受けやすくなるので、
積立投資を始めようとしている方にはお勧めの投資方法となります。

では、『ドルコスト平均法』には具体的にどのようなメリットがあり、
逆にデメリットがあるのか解説していきます。

②メリット

Ⅰ.時間の分散

冒頭でお話しした通り、『ドルコスト平均法』は、購入タイミングを分散させて購入しているので、
価格変動のリスクを緩和できるメリットがあります。

リスクを緩和できるということは、投資を行う上で非常に重要なことのひとつです。

そのため時間の分散は、『ドルコスト平均法』の魅力的なメリットです。

Ⅱ.高値掴みを回避できる

『ドルコスト平均法』を行うことにより、購入単価を平準化することが出来るので、
一括購入とは違い高値掴みを回避できます。

特に価格が天井になった時に一括購入してしまった場合は、
天井価格を超えない限りは、資産が目減りしている状態となってしまいます。

『ドルコスト平均法』で定期的に定額で購入していれば、
一時的に高値で購入したとしても、安値でも一定額購入している手法になるので、
購入単価の平準化を図ることが出来ます。

Ⅲ.精神的な負担が少ない

『ドルコスト平均法』は、定期的に且つ定額で購入するため
毎日の価格変動に惑わされずに済みますので、
精神的に安定した状態で継続的に投資を行うことが出来ます。

逆に一括投資の場合は、日々の価格変動に振り回される可能性が高まり
常に一喜一憂してしまう恐れがあります。
そうなりますと、仕事に集中できなくなったり、寝る前まで考えてしまったりと
常に頭の中で考えてしまう状況になってしまいます。
その状況は精神的に非常に良くない状態で、
ストレスも高まり冷静な判断も出来なくなってしまいます。

投資生活は、安定的な精神状態こそ長く続けるための重要なことのひとつなのです。

Ⅳ.少額からでも投資が可能

『ドルコスト平均法』の手法を使用する際の代表的な投資の種類は、投資信託になります。

投資信託は、ネット証券の場合100円から購入可能であり、
個別株のように数万円や数十万円みたいにまとまったお金が必要になる事は無いので、
無理のない範囲で始めやすい特徴をもっています。

また投資になれるという意味でも、初めは少額から行うことをお勧めします。
そして、『ドルコスト平均法』の手法を使い、定期的に且つ定額で続けていくことが
自分の資産を築き上げていく過程になるのです。

Ⅴ.会社員等でも始めやすい

『ドルコスト平均法』の手法を使うことによって、
日々、売買のタイミングを細かく見極めて行う必要がないため、
チャートを常に監視することが出来ない会社員でも
ハードルを低くして投資を行うことが出来ます。

また近年はネット証券の発達が著しいため、
昔に比べて投資を始めること自体、ハードルがかなり低くなっています。

そのような状況を踏まえたうえで、
投資を行わない理由は無いかと思います。

③デメリット

物事はメリットがある反面、少なからずデメリットがあります。
そこで、『ドルコスト平均法』のデメリットをあげていきたいと思います。

Ⅰ.短期間では投資の恩恵を受けにくい

『ドルコスト平均法』は、基本的に長期投資をする際に使用する投資方法となるため、
短期間での売買では投資の恩恵を受けにくい傾向にあります。

例えば、相場である購入単価が購入開始してから下落傾向にある場合は、
損失を発生しているため、恩恵は無いに等しいどころかマイナスになってしまいます。

相場というものは、上昇傾向のときもあれば、下降傾向のときもありますので、
短期目線ではなく長期的な目線で考えていかなければ、
『ドルコスト平均法』の恩恵は受けにくくなってしまいます。

Ⅱ.相場の傾向が一方向に向いている

購入してから相場の傾向が、どちらか一方向に動いているときは、
『ドルコスト平均法』の恩恵を受けることが出来ていない状況にあります。

次の通り、簡単な参考として考えてみましょう。
:想定:
・月当たり購入金額は12万円
・購入回数を6回分

《上昇傾向にある場合》
上昇傾向時ドルコスト平均法1ヶ月目:@  4,000円/口 30口
2ヶ月目:@  5,000円/口 24口
3ヶ月目:@  6,000円/口 20口
4ヶ月目:@  8,000円/口 15口
5ヶ月目:@10,000円/口 12口
合計:600,000円分 101口 平均単価@5,941円/口
となります。

逆にはじめに一括購入した場合は、
600,000円分 150口 平均単価は@4,000円/口
となります。

したがって、このように上昇傾向にある場合は、
一括投資の方が口数が多くなり有利に働きます。

《下降傾向の場合》

1ヶ月目:@10,000円/口 12口
2ヶ月目:@  8,000円/口 15口
3ヶ月目:@  6,000円/口 20口
4ヶ月目:@  5,000円/口 24口
5ヶ月目:@  4,000円/口 30口
合計:600,000円分 101口 平均単価@5,941円/口
となります。

そうなった場合、損失に耐え切れず
5ヶ月目の時点の@4,000円/口で売却してしまうと
平均単価@5,941円/口との差の@1,941円/口分損失が出てしまいます。

このように上昇傾向でも下降傾向でも捉え方が違えど
『ドルコスト平均法』の恩恵を受けることが出来ないこともありますので
十分注意が必要です。

Ⅲ.売却価格によっては損失する場合がある

投資は、あくまで少なからず損失リスクがあるため、
場合によっては、『ドルコスト平均法』で運用した際でも損失する可能性があります。

例えば下記のようなケースです。

条件は、先ほどと同様で
:想定:
・月当たり購入金額は12万円
・購入回数を6回分
とします。
売却時損失パターン ドルコスト平均法1回目:@10,000円/口 12口
2回目:@  6,000円/口 20口
3回目:@12,000円/口 10口
4回目:@15,000円/口   8口
5回目:@  8,000円/口 15口
合計:600,000円分 65口 平均単価@9,231円/口
となります。

この場合は、5回目の購入時の単価が@8,000円/口であり、
その後、平均単価の@9,231円/口を超えない限り損失が発生している状況です。

そのため、損失を回避するべく運用期間や購入期間を延ばして、
相場が上昇傾向になるまで保有しなければなりません。
(余程お金が必要になった場合は、損失発生を考慮して売却しなければなりません。)

このように、『ドルコスト平均法』は、損失リスクを0にすることはできません。
『ドルコスト平均法』だけでなく、投資・資産運用は損失リスクが0のものはありません。
もし誰かに損失リスクが0の投資を勧められたら、これは詐欺等と考えなければなりません。
世の中、ノーリスクハイリターンなものは無いと肝に銘じておかなければなりません。

④まとめ

『ドルコスト平均法』のメリット・デメリットのまとめです。

メリット

Ⅰ. 時間の分散
Ⅱ. 高値掴みを回避できる
Ⅲ. 精神的な負担が少ない
Ⅳ. 少額からでも投資が可能
Ⅴ. 会社員等でも始めやすい

デメリット


Ⅰ. 短期間では投資の恩恵を受けにくい
Ⅱ. 相場の傾向が一方向に向いている
Ⅲ. 売却価格によっては損失する場合がある

いかがだったでしょうか。

少しは『ドルコスト平均法』を理解していただけましたか?

これからも少しずつ投資・資産運用の勉強をしていきましょう!

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